平口 あずさ さん/英語講師・任意団体代表
現在、取り組まれている事業を教えてください。
平口さん: 「不登校の保護者を孤立させず、その経験をプラスに変える社会を作る事業」です。単なる支援というだけじゃなくて、関わる人すべての不登校にまつわる経験を、未来の糧にできるような社会を目指したい、という想いを込めています。
ACT!に参加する前は、どのような状態だったのでしょうか?
平口さん: 不登校の子を持つ保護者が集まる「わかちあい」の活動を始めてはいたんですけど、どうしてもボランティアの域を出ないな、という予感があったんです。属人性が強すぎて、「私がいなくなったらこの活動もなくなってしまう」という不安もあって。長く続けていくために自立した仕組みが必要だと考えていたときに、神奈川県からの案内メールを見て「これは参加しなきゃ!」と直感して応募しました。
実際に参加して、ご自身の中にどんな変化がありましたか?
平口さん: 一番は、「起業すること」に対して背中を押してもらったことですね。それまでは、社会課題を解決するような事業は「ボランティアであるべき」という意識がどこかにあったんです。収益を上げることに、どこかネガティブなイメージを持っていたというか。 でもACT!に来て、志高く「社会課題を解決するために事業化するんだ」という皆さんの熱意に触れて、自分の思い描いている道は間違いじゃないんだ、と思わせてもらえました。
プログラム期間中、大きな一歩を踏み出されたそうですね。
平口さん: はい。今までお世話になってきた「わかちあい」で共に活動するメンバーに、自分の目指すビジョンをプレゼンしたんです。事業化するとなるとお金の話をしなくてはならず、「もしかしたらみんなの心が離れてしまうかも」という不安で心臓がバクバクでしたが、ACT!の仲間に背中を押されて決行しました。 結果は意外にも好感触で、「壮大すぎるけど、そこまで想像しないと実現しないよね」と言っていただけて。自分の想いを言葉にして伝える大切さを感じました。人に伝えるという練習を、ワークを通してACT!で重ねていたからこそできたことだと思います。

平口さんにとって「ACT!」はどんな場所でしたか?
平口さん: 自分の固定概念を壊してくれる刺激がありつつも、とても温かい場所です。 起業の世界ってもっと「利益優先」で殺伐としたものだと思っていました(笑)。でも、ACT!は全く違って、みんなが願う事業の実現を、共に助け合おうという精神に溢れていました。
私は不登校という課題解決というだけでなく、根底には日本の若年層の自己肯定感を上げたいという想いがあるのですが、そこに共通の課題感を持ち、事業アイデアを持っている方にもたくさん出会えました。
今後の具体的な展望を教えてください。
平口さん: まずは「わかちあい」のメンバーを巻き込んだ勉強会をスタートさせます。心理学やマインドセットなど、メンバーそれぞれが持つ専門知識を講師として広めてもらう仕組みです。
また、ACT!のプログラム内で存在を知った神奈川産業振興センター(KIP)の起業支援拠点「ドリカムスペース」への入居も決まり、事業の実現に向け動き出します。マネタイズの面ではまだ課題もありますが、担当の方と一緒に具体化していけるのが心強いです。これまでも、県のベンチャー支援プログラムの発表会などに参加したりと色々な動きはしていたのですが、これを機に点と点が繋がっていく感覚があるのでとても楽しみです。
最後に、参加を迷っている方へメッセージをお願いします。
平口さん: 「迷っているなら絶対に参加したほうがいい」と伝えたいです。 ワークでは「自分の事業アイデアを言語化する」「他の方に伝え、壁打ちする」という機会もたくさんあるのですが、一人では絶対に言語化も具体化もできなかったし、自分の意識を変えることもできませんでした。
私は仕事や家事、子育ての調整が必要でしたが、隔週・夜という時間帯がちょうどよく、家族に熱意を伝えて協力してもらうきっかけにもなりました。一歩踏み出すことで、景色は確実に変わりますので、ぜひ参加してもらいたいです。

インタビューを終えて(運営より)
インタビュー中も「これからイベントが目白押しで、別の事業をされている方とのコラボが決まった」という嬉しい報告を伺えて、まさに「行動したからこそ起こせる変化」を体験されている姿に感動しました。
平口さんのお子さんたちは、お母さんのチャレンジを見て「ママ、大きくなったね」と声をかけてくださるそうです。そんなご家族のエピソードは、平口さんの活動そのものが次世代の自己肯定感を育んでいる証拠だと感じました。これからも応援しています!